労働基準法物語 > 第89条(その3)
労働基準法物語は、具体的な労働トラブルを労働基準法の条文ごとにご紹介した物語です。
労働トラブルが発生すると、どこからともなく現れる『おせっかい親父』。
そんな『おせっかい親父』が、労働トラブルを解決していきます。
こうした場面に直面したときの『あるべき対応』と『今後の対策』もあわせて紹介しています。
就業規則作成・見直し・運用のためにも、参考になります。
労働基準監督署による是正勧告・指導票にも対応いたします。
逐次追加していきますので、ブログのようにお読みになっていただければ幸いです。
(労働基準法物語は、以前ブログにて展開していたものに、加筆・訂正したものです。)
無断転載・転用を禁止します。
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労働基準法第89条その3 (平成23年10月7日登録)
(作成及び届出の義務)
第八十九条 常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。
一 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
二 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
三 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
三の二 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
四 臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項
五 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項
六 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
七 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項
八 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項
九 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項
十 前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項
物語
(就業規則作成及び届出の義務)
第67話
おせっかい親父 : さて、賃金じゃな。 現在は、時給制ということじゃな。 これに対して、彼(唯一の従業員)は『毎月給料が変動すると困る』ということじゃな。
パソコン教室社長 : 年間のお給料は、400万円くらい出せると考えている。
おせっかい親父 : そうですな。 年間ベースで考えるのが、妥当でしょうな。 ところで、御社は個人企業ではなく、株式会社なので、社会保険(健康保険・厚生年金)に入らなきゃなりませんな。 また、労働者を雇入れる以上、労働保険(労災保険・雇用保険)にも入らなきゃなりませんぞ。 そうすると、会社が負担する保険料も、考えなければならん。 その他、求人・教育等、人にかかわる費用も考えんとならん。 要は、人件費ベースで考えなければならん、ということじゃ。
パソコン教室社長 : なるほど… ところで、『毎月給料が変動すると困る』ということへの対処は、どうしたらいいの?
おせっかい親父 : 時給制、日給(月給)制は、積み上げ計算方式になる。 そうすると、毎月1回以上賃金を支払わなければならないところ、労働日数・労働時間によって、毎月変動することになる。 この点、欠勤控除のない完全月給制や、欠勤控除のある月給日給制の場合、年間ベースで総支給額を決め、毎月の給料に同額振り分けることになるので、毎月の給料は固定する。 これに、残業・休出があれば、追加支給することになる。
パソコン教室社長 : ほうほう。 じゃあ、月給日給制ってことにしよう。 年俸制みたいに考えれば、いいわけだな。 それと、話は戻るが、労働保険と社会保険の会社負担分も、給料の中に入れたいんだが…
おせっかい親父 : それでは、手取りが相当減ることになりますぞ。 会社負担分は文字通りあくまで会社負担分。 ちょっとやそっとでは、納得は得られませんぞ。 この辺は、この次ご説明しましょう。
ってなわけで、就業規則の第2回目の検討は終了。
おせっかい親父、この次も、よろしく!!
To
be continued.!
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あるべき対応
賃金をめぐるトラブルは、深刻なものになりがちです。
慎重な検討が必要です。
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今後の対策
はじめに賃金ありき、ではなく、上記のとおり、総人件費ベースで検討します。
上記の例で言えば、年間400万円は総人件費であり、手取は、教育費等や社会保険料等控除額を控除した額となります。
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