労働基準法物語 > 第89条
労働基準法物語は、具体的な労働トラブルを労働基準法の条文ごとにご紹介した物語です。
労働トラブルが発生すると、どこからともなく現れる『おせっかい親父』。
そんな『おせっかい親父』が、労働トラブルを解決していきます。
こうした場面に直面したときの『あるべき対応』と『今後の対策』もあわせて紹介しています。
就業規則作成・見直し・運用のためにも、参考になります。
労働基準監督署による是正勧告・指導票にも対応いたします。
逐次追加していきますので、ブログのようにお読みになっていただければ幸いです。
(労働基準法物語は、以前ブログにて展開していたものに、加筆・訂正したものです。)
無断転載・転用を禁止します。
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労働基準法第89条 (平成23年9月25日登録) PART.2
(作成及び届出の義務)
第八十九条 常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。
一 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
二 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
三 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
三の二 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
四 臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項
五 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項
六 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
七 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項
八 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項
九 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項
十 前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項
物語
(就業規則作成及び届出の義務)
第66話
おせっかい親父 : 就業規則に盛り込む内容は、主として労働条件と服務規律となる。 労働条件のうち、労働時間・休日・休暇・賃金・退職事由は、基本的なものなので、必ず定める。
パソコン教室社長 : 土日は毎週休み。 時間は9時から5時だな。 うちには、有休はないよ。 それと、退職自由ってのはなんだ?
おせっかい親父 : 有休は、法的に無し、とするわけにはいかん。 計画年休の検討もいいかもしれんが、次回の検討課題にしよう。 退職事由とは、どんなとき、退職になるか、ということじゃよ。
パソコン教室社長 : 退職事由ね。 退職自由かと思った。 自由気ままに辞められてはかなわないからな… 賃金か… なんとか手当とか、面倒だな…
おせっかい親父 : 手当は、法的に必須な時間外手当・休出手当は当然いるとして、あとはせいぜい通勤手当を置いておけば、当面足りる。 もちろん、通勤手当は、法的には必須ではないが。 あとは、次回の検討課題にしよう。
パソコン教室社長 : ほお。 結構、簡単じゃないか。
おせっかい親父 : ボーナスや退職金は、任意じゃが、支払うとなると、規定が必要じゃ。
パソコン教室社長 : 懐かしいね… ボーナスか… 俺は、ボーナシだ…
おせっかい親父 : …… つまらん駄洒落言ってないで…
パソコン教室社長 : とりあえず、なしだ。 それも、次回の検討課題にしよう。
おせっかい親父 : 賃金のベースはどうする?
パソコン教室社長 : とりあえず、今は時間給にしているけど… 彼は、『毎月給料が変動すると困る。』と言ってる。どうしたもんか…
あっ、それと、特に決めていなかったけれど、こないだ急遽4日間お盆休みにしたけど、このときの給料は払う必要はないよね?
おせっかい親父 : 会社都合の休業になるね。 そうすると、休業手当の支払が必要なようじゃな… 平均賃金の6割以上を支払わなければならない。
さて、今日は、このくらいにしておきますか 。賃金については、また明日、検討しましょう。
ってなわけで、就業規則の第1回目の検討は終了。
おせっかい親父、就業規則って、案外簡単そうじゃん!!
To be
continued.!
☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡☆彡★彡
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あるべき対応
いよいよ就業規則の作成です。
厚生労働省・各都道府県労働局のホームページからモデル就業規則が簡単にダウンロードできるため、これをお使いになる事業所様も多いですが、多くの落とし穴がありますので、注意が必要です(危険なモデル就業規則)。
なぜならば、必要以上の規定があるところ、後に気づいてこれを改定・削除したくても、一度作成・施行した就業規則の変更は、法的に非常に困難だからです。
就業規則の機能の一つとして、労働条件と服務規律の明確化によるトラブル未然回避にありますが、労働条件に関する項目としては、まずは法的に最低限必要な項目のみ規定します。 服務規律に関する項目は、しっかり規定します。 就業規則の初版は、この程度にとどめます。
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今後の対策
次のステップは、会社の実態に合わせて、じっくり練り直します。 第二版の策定です。
弊事務所が就業規則作成依頼をお受けしたときは、(設立間もない事業所様の場合は、まずは上述の最低限のものをご提供後)半年以上かけてじっくり練り上げて作成することが多いです。
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