労働基準法物語 > 第24条
労働基準法物語は、具体的な労働トラブルを労働基準法の条文ごとにご紹介した物語です。
労働トラブルが発生すると、どこからともなく現れる『おせっかい親父』。
そんな『おせっかい親父』が、労働トラブルを解決していきます。
こうした場面に直面したときの『あるべき対応』と『今後の対策』もあわせて紹介しています。
就業規則作成・見直し・運用のためにも、参考になります。
労働基準監督署による是正勧告・指導票にも対応いたします。
逐次追加していきますので、ブログのようにお読みになっていただければ幸いです。
(労働基準法物語は、以前ブログにて展開していたものに、加筆・訂正したものです。)
無断転載・転用を禁止します。
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労働基準法第24条 (平成23年7月13日登録)
(賃金の支払)
第二十四条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。
(2) 賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので厚生労働省令で定める賃金(第八十九条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。
物語
第25話
退職者 : こんにちは〜 すいません。 私、6月20日に1日携帯のパーツ工場でアルバイトしたんですけど、なんか合わないので辞めたんですが、このお給料ってもらえるんですか?
おせっかい親父 : 労働基準法では、そういう場合でも、もらえることになるんじゃが…
退職者 : でも、まだ口座に入っていません。 25日〆の翌月5日払いになっていて、口座番号も会社に紙で出していたんですけど…
おせっかい親父 : 会社に確認してみた?
退職者 : 1日で辞めたんで、電話もしづらくて…
おせっかい親父 : 今の時代、なにか変じゃが、給料は取立債務といって、原則的には会社にもらいに行くことになる。 銀行振り込みも、労働者の同意があれば有効じゃが、手続も費用も必要だし、こういう状況だと、もらいに行くしかないじゃろな。
退職者 : 代わりに、もらいに行ってくれませんか?
おせっかい親父 : 給料の代理受領はできんのじゃよ。
退職者 : それじゃ、泣き寝入りってことですか?
おせっかい親父 : そう言われてもなぁ…
ってなわけで、退職者さんは、勇気を振り絞って1日分のお給料をもらいに行きました。
最近の若い者は、どうも自分勝手の人間が多くて、口あんぐりのおせっかい親父でした。
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あるべき対応
自分勝手なこうした事案も増えています。 でも、賃金の支払そのものは必要です。 教育・指導に係った損害、再募集の費用等が生じますが、退職者の賃金と同意なく相殺することはできません。
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今後の対策
もっとも、賃金は原則として取立債務とされていますので、受領を待っていれば足ります。 事前に文書交付しておきましょう。
退職者が地元に帰ってしまった等で、賃金を手渡すことが困難であれば、振込もやむをえないでしょう。 供託という方法もありますが手数がかかります。
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