労働基準法物語 > 第6条
労働基準法物語は、具体的な労働トラブルを労働基準法の条文ごとにご紹介した物語です。
労働トラブルが発生すると、どこからともなく現れる『おせっかい親父』。
そんな『おせっかい親父』が、労働トラブルを解決していきます。
こうした場面に直面したときの『あるべき対応』と『今後の対策』もあわせて紹介しています。
就業規則作成・見直し・運用のためにも、参考になります。
逐次追加していきますので、ブログのようにお読みになっていただければ幸いです。
(就業規則物語は、以前ブログにて展開していたものに、加筆・訂正したものです。)
無断転載・転用を禁止します。
労働基準法第6条 (平成23年6月22日登録)
中間搾取の排除)
第六条 何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。
物語
第7話
社長 : おい、おまえ。 友達いないか?
従業員 : どうしたんすか? 薮から棒に。
社長 : 親会社から、いい人間がいたら、紹介してくれ、って言われてんだよ。 誰か知らないか? しかも明日までにな。 紹介してくれたら、10万払う、って言ってる。 1週間でいいって、言ってんだよ。 お前にも1割払うよ。
従業員 : 俺のダチは売れないよ。
おせっかい親父 : ちょっと待った。 社長、人材紹介ですかな。 あんたの会社は、人材紹介事業者でもなければ、派遣会社でもないわな。 それで、人材供給はまずいんじゃ。 労働基準法第6条に「何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。」と書いちょる。
従業員 : 俺ならどう?
社長 : お前が? 確かに、うちの就業規則には出向規定がある。 なんで、お前が同意してくれれば、親会社に1週間出向させることはできるが… でも、お前がいなけりゃ、うちの会社が困る… しょうがない。 俺がやるか…
ってなわけで、社長は海外旅行の予定を泣く泣くキャンセル。 でも、労働基準法違反にならずに済んだ。
おせっかい親父、ありがとう!!
労働トラブルの未然防止のため、就業規則を作りましょう。
あるべき対応
へ〜 そんな法律があるんだ?! という感じかもしれません。
少しでも疑問に感じたならば、第三者に相談してみましょう。
労働トラブルの未然防止のため、就業規則を作りましょう。
今後の対策
へ〜 そんな法律があるんだ?! という感じかもしれません。
仮に、法律の存在を知らなくとも、ある行為を認識した上実行したときは、いかなる理由があろうと、ほとんどの場合違法となってしまいます(刑法第38条第3項)。 これを、法律の錯誤、といいます。 そんな法律は知らん、ということは通用しない、ということです。
これに対して、ある行為によって違う結果が生じたときは、故意責任が阻却され無罪となる余地があります(逆に言えば、違法ともなりうる、ということです)。
多くの法の落とし穴がありますので、少しでも疑問と思われたならばすぐに相談できる専門家を、お近くに用意しておきたいものです。
労働トラブルの未然防止のため、就業規則を作りましょう。
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