労働基準法物語 > 第4条
労働基準法物語は、具体的な労働トラブルを労働基準法の条文ごとにご紹介した物語です。
労働トラブルが発生すると、どこからともなく現れる『おせっかい親父』。
そんな『おせっかい親父』が、労働トラブルを解決していきます。
こうした場面に直面したときの『あるべき対応』と『今後の対策』もあわせて紹介しています。
就業規則作成・見直し・運用のためにも、参考になります。
逐次追加していきますので、ブログのようにお読みになっていただければ幸いです。
(就業規則物語は、以前ブログにて展開していたものに、加筆・訂正したものです。)
無断転載・転用を禁止します。
労働基準法第4条 (平成23年6月20日登録)
(男女同一賃金の原則)
第四条 使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。
物語
第5話
社長:まったく女ってやつは…
おせっかい親父:また、女に泣かされましたな。いつも女には甘いから…
社長:そうじゃ、なくって…女性ドライバーがまた事故を起こしましてな。交差点で。ドライバー同士のあうんの呼吸がどうもうまくいかない。
女性従業員:男の運転が下手なのよ。
社長:うるさいっ!今度から一律女性ドライバーは1割カットだっ!
おせっかい親父:ちょっと待った。女性だから、と言って、一律カットはまずいですよ。
社長:?
おせっかい親父:労働基準法4条ですよ。女性であることを理由として、男性と差別的取扱いをしてはいけません。各従業員ごとに、労働能力等により合理的な成績査定をすることはできますが、一律カットはいけません。
社長:なるほど…それじゃ、一律カットは無しにしよう。その代わり、車の運転がうまくなるように、裏庭の草むしりをやってもらう。
女性従業員:それって、例の日勤教育じゃないですかっ
社長:そか…ところで、君はルートサービスよりも、店舗販売をやりたい、って言ってたっけ?でも、給料は下がるよ。
女性従業員:えっ?お店やらせてくれるんですか?それなら、給料下がってもいいですよ。やったぁ!
ってなわけで、女性従業員は、ほんとはやりたかった仕事ができるようになり、大喜びでした。
おせっかい親父、ありがとう!!
あるべき対応
会社が従業員に求めること、従業員が会社に求めること、その調和が必要です。ただし、過度の要求には、毅然たる態度で臨みます。
今後の対策
会社が従業員に求めること、従業員が会社に求めること、その調和が必要です。ただし、過度の要求には、毅然たる態度で臨みます。女性だから、という理由で一律に考えず、さりとてなんでもかんでも男女同等と考えるわけでもなく、バランスのとれた配慮が必要です。ときには、女性従業員が女性顧客をどう見るか、女性顧客が女性従業員をどう見るか等のヒアリングを行うのも有効な手段でしょう。
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